
こんにちは⭐︎Chiorin(ちおりん)です。
このコラムでは、私が訪れたことのあるパワースポットから、特に印象的でエネルギーが高いと感じた場所をご紹介したいと思います。
土地そのものに神々降臨の気配漂うまち
第2回目は1回目の宇佐神宮に続いて九州の地・高千穂町をご紹介します。高千穂といえば天照大神の岩戸隠れ伝説など、日本神話(古事記・日本書紀)に書かれたエピソードが伝わる、よく知られたパワースポットです。特に高千穂神社や高千穂峡、天岩戸神社などは観光地としても多くの方が訪れる場所となっています。一方、 私はこの「まち」に漂う空気そのもの、人々が「神々降臨の地」としてその意識を向け続け、創り上げてきた、土地の神気ともいうべきエネルギーそのものが、パワースポットたる所以であると感じています。
「高千穂峡から流れる気を受け止めているパワースポット。今までとは違う世界が広がる。」
「高千穂は神々が初めて地上に降り立った天孫降臨の地といわれています。その高千穂の地にある高千穂峡は、日本の滝百選に選ばれた『真名井の滝』が有名な、九州山地を水源とする美しい渓谷。周辺の山々の生気を集め、訪れる人々を違う世界へ連れて行ってくれるパワーを持っています。1800年の歴史をもつといわれる高千穂神社は、そんな高千穂峡から流れる生気を受け止めた聖なるパワースポット。高千穂峡の生気は外へと広がる活性の運気を持っており、その気を受けたこの土地は、訪れる人にやる気を促し、前へ前へと進んでいくパワーを与えてくれます。」(以上抜粋※)

高千穂は母方の祖母の実家があり、私の肉体のルーツがある場所です(魂のルーツと肉体のルーツはそれぞれあると思っています)。とても縁の深い場所ではあるのですが、母の実家が宮崎県西都市で少し離れているということもあり、母の実家を訪ねることはあっても祖母の実家である高千穂には、幼い頃に一度、家族旅行で訪れた記憶があるだけでした。そんな具合でしたが、ふと思い立って母を誘い、2024年3月に母と一緒に祖母の姪(母の従姉妹)にあたる「おばちゃん」の家を訪ねることにしました。今思うとこの直後に私は長年勤めた会社を辞めることになりますので、変化の予兆をすでに捉えて、自身のルーツを訪ねに行くようにとの、ご先祖や神々の計らいだったのかもしれません。
母とは熊本駅で待ち合わせ、私は熊本空港でレンタルした車で母を迎えに行きました。そこから2時間ほどのドライブ、熊本市街からどんどん山の中へ入っていきます。晴れていたと思ったら急に霧に包まれたり、山中の移り気な天気を感じながら進みます。途中で高千穂町の上野地区を通り過ぎた時に「あ!この辺りばあちゃん(祖母)の実家があるはずよ。あれ、どこかいね?」といい加減な記憶からものを言う母。今は亡き祖母を想いながらの道すがらです。
そこからほどなくしておばちゃんの家に到着。母の事前連絡がままならず、高千穂でもおばちゃんの住む下野地区は携帯電話の電波はつながリにくく、会えるか心配でしたが無事に久しぶりの再会を果たすことができました。そこで驚いたことに、なんとその日は故人であるおばちゃんのご主人の命日、その日だったのです。実はおばちゃんの家を訪ねる日程を決めるにあたり、母との相談ではこの日の翌日にしようかと話していたのですが、なんとなく母が「着いた初日がいい気がする」と言ってこの日になった経緯がありました。おばちゃんの亡くなったご主人の命日とはつゆ知らず、です。驚いた母は「命日に仏壇に手を合わせることができてよかった。これも何かのお導きじゃね。」と言いました。

このような偶然で片付けるには意味が深すぎるタイミングの妙を、読者の皆さんも経験されたことがあるのではないでしょうか。直感とか虫の知らせとも言いますが、こういった人智を超えた感覚は常に人を導き本質の自分に帰るように促していると私は感じています。ハイヤーセルフ(高次の自己)が、この物理世界で生きる私たちのマインド(思考)よりもはるかに高い視座を持ち、過去世も含めた過去と未来を見通し、潜在意識の世界を通じて他者(分岐した魂の他の個体)と意識を共有できている、だからこそ、こう言った年に1日しかない命日にピンポイントで訪ねることができるという現実の実現を、見事に具現化できるのだと思います。
さて、冒頭に記載した高千穂のまち全体がパワースポットであると感じた所以について。おばちゃんの家は高千穂町の中心部から北寄りの下野という場所にあります。車は通れるけれど、2車線備えていないような細い道を進んで、田園風景が広がる中にポツンポツンと家がある、その一つがそうです。広い土地のあるおばちゃん宅から見える風景は、奥に山々、その手前に田んぼ、ところどころに家という、一見するとよくありそうな日本の農村風景。山口県の田舎町で生まれ育った私も、田園風景は見慣れています。ところが、です。
おばちゃんが母と私に家の外に出ることを促し、庭に植えてある草花や、近くにあるご主人のお墓を案内してくれている最中の事です。曇っていた空から雫がぽつりぽつりと落ちてきて、一度は傘をさしたけれどしばらくしてまた雨が止む、という時間がありました。その数分間がドラマだったのです。
向こうに仰ぎ見える山々にうっすらと霧のように雲がかかりつつも、どんよりとはなりきらず、微かに薄陽も射すような微妙な明るさ。風と共に常にゆっくりと動く雲。何ら人工的な音が聞こえない、人の気配を音では捉えられない静けさ。さあっと吹く風と共に雲が晴れて雨が止むその瞬間。。。!何でしょう、この神秘的な風景。ここでは人の存在よりも見えない存在の方が存在感が大きいのです、明らかに。思わず手を合わせたくなる神聖さ。伝説の地というのはこのような稀有な雰囲気を持つものなのだと、この土地が神々の降臨した土地であると人々が信じることに、深く納得させられるひとときなのでした。
見えない存在というのは、普段生活している時には目に見える物質にフォーカスが集中しているため、なかなか意識されませんが、実は常に存在しており、そちらにチャンネルを合わせれば感知できると私は思っています。実際、占いの現場で鑑定をするときは、このチャンネル合わせをして見えない世界の情報をとってくるということをよくやります。これは実は誰でもできることであって、限られた人だけの特殊な能力ではないと思います。いわば五感の延長のようなもので、意識をマインドからスピリット(魂とも呼ばれている、本質の自己)に置くと発揮しやすくなると感じます。
chiorinが目指す「本質の自己で生きる」とは、すなわちスピリットで生きることであり、そうすると見えない世界との親和性も自ずと高くなっていわゆる直感もキャッチしやすくなり、いわゆる「運の良さ」のようなものを体感する人生になると考えています。高千穂という土地は、この物理次元と見えない世界の境界が、他の場所よりも薄いのではないかと感じました。ぜひ皆さんも、この土地を訪れた際にはそのような感覚を感じて頂けたらと思います。
おばちゃん宅を後にして、高千穂の隣町である五ヶ瀬という場所に一泊した母と私は、有名な高千穂の夜神楽見物や周辺観光を楽しみました。高千穂神社からほど近い道の駅・高千穂では、夜神楽に登場する神様のひと柱であるアメノウズメ(天鈿女命)のお顔を模した石像がありました。アメノウズメは、天照大神が天岩戸に隠れた際に、岩戸の前で面白おかしく踊り、他の神々を喜ばせて天照大神を外に誘い出すきっかけを作った神様として知られています。この伝説は高千穂の夜神楽の重要な演目「鈿女の舞」の由来となっているそうです。楽しく皆で大騒ぎして隠れている大神の興味をそそるという、明るくて気立の良さを感じるエピソードとふっくらしたにこやかなお顔に、この神様のポジティブで思いやりあふれる雰囲気を感じるのでした。

※李家幽竹著 新版 李家幽竹 最強龍穴パワースポット 龍穴には強運のすべてがある! 山と渓谷社
宮崎県西臼杵郡高千穂町
公式サイト:https://www.town-takachiho.jp/index.html