
これは恋じゃない、と何度も言い聞かせた
最初は、
自分に言い訳ができていました。
好きになったわけじゃない。
ただ、気持ちが揺れただけ。
たまたま、タイミングが重なっただけ。
そうやって整理しようとすればするほど、
心の中で何かが濁っていくのを感じていました。
日常が、静かに壊れていく
何もない顔で、普通の生活をする
翌日も、
私はいつも通り起きて、
いつも通り仕事に行きました。
誰にも気づかれないように。
何もなかった顔で。
でも、
頭の中だけが追いついていませんでした。
彼の声、
昨夜の空気、
触れた温度。
それが、日常の隙間から何度も顔を出します。
「戻れる場所」は、もうない
一線を越えたことで、
戻れる場所がひとつ減った。
元の関係には戻れない。
でも、先が約束されているわけでもない。
その宙ぶらりんな感覚が、
胸の奥に重く残ります。
連絡を待つ自分が、醜く感じる
既読がつくまで、何度も画面を見る
連絡をしないと決めたはずなのに、
スマホを手放せません。
既読がついたかな。
返信はまだかな。
そんな自分が嫌で、
でも、やめられない。
待っている自分の姿が、
どこかみじめで、
それでも目を逸らせませんでした。
主導権が、少しずつ彼に移っていく
気づけば、
会うタイミングも、
連絡の間隔も、
彼のペースになっていました。
「今日は無理」
その一言に振り回され、
「今なら会える」に全力で応えようとする。
こんなはずじゃなかったのに、
そう思いながらも、
もう抜け出せない場所に立っていました。
不倫は、甘い地獄だと知る
気持ちがあるほど、苦しくなる
嬉しいはずの時間が、
終わった瞬間から苦しさに変わります。
一緒にいた余韻と、
現実に戻る痛み。
その落差が、
回を重ねるごとに大きくなっていきました。
「やめたい」と「離れたくない」が同時にある
やめたほうがいい。
終わらせるべき。
頭では、もう答えが出ているのに、
心だけがついてこない。
この関係は、
自分を幸せにしないとわかっているのに。
それでも、
彼からの連絡ひとつで、
全部どうでもよくなってしまう。
次回予告
次回は、
「不安」と「執着」がはっきり形になる瞬間。
愛されているかを確かめたくなる気持ち、
束縛とも言えない小さな嫉妬、
自分でも驚くほどの感情の揺れー
続きはまた次回。