『婚外恋愛』第4話 触れたら、もう戻れなかった

もう一度、のはずが

「次、いつ会える?」

あの日から、やり取りは途切れなかった。

朝も、昼も、夜も。
気付けば、彼との会話が一日の中心になっていた。

少し空くだけで、不安になる。

それを埋めるように、またメッセージを送る。


会いたいが止まらない

一度触れてしまったら、戻れなかった。

声を聞くだけじゃ足りない。
画面越しじゃ足りない。

会いたい。

触れたい。

その気持ちが、前よりずっと強くなっている。


日常が色を失う

家にいる時間が、長く感じる。

夫の声が遠い。
子供たちの会話にも、うまく入れない。

ちゃんと返事はしている。
ちゃんと笑っている。

でも、どこか上の空。

頭の中は、彼のことでいっぱいだった。


すぐに会う約束

「少しだけでも会えない?」

その言葉に、迷いはなかった。

理由なんて、後からいくらでも作れる。

用事。
買い物。
ちょっとした外出。

自分でも驚くくらい、自然に嘘をついていた。


短い時間でもいい

ほんの少しの時間でもいい。

顔を見るだけでいい。

そう思って会いに行くのに——

会えば、足りなくなる。

もっと一緒にいたい。
もっと触れていたい。

終わりの時間が、早すぎる。


繰り返す

また会う。

そして、また同じことを思う。

「次は、もっと長く」

その繰り返し。

満たされているはずなのに、
なぜか足りない。


深くなっていく

会うたびに、距離が近くなる。

言葉も、感情も、触れ方も。

最初の頃の遠慮が、少しずつ消えていく。

気を遣わなくていい。
隠さなくていい。

そんな安心感が、心地よかった。


止める理由がない

いけないことだと、分かっている。

でも、やめる理由が見つからない。

誰かを傷つけている実感も、まだない。

ただ、自分が満たされているだけ。

それだけで、十分だった。


境界線が消える

最初はあったはずの線が、もう見えない。

どこまでが大丈夫で、
どこからがダメなのか。

考えなくなっていた。


会えない時間が、長く感じる。

会っている時間が、短く感じる。

その繰り返しの中で——

私はどんどん、彼のほうへ傾いていく。


これが、ただの遊びのはずがない。

でも——
本気だと言い切るのも、少し怖い。

それでも私は、
また会いたいと思っている。

続きはまた次回。

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