酉の市

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今年も酉の市の季節が近づいて参りましたね。

西の市のはじまりは、平安時代にまでさかのぼります。

新羅三郎義光が奥州討伐の時、正覚寺に祀られる大鷲明神の本尊を、お守りとして借り受け、戦勝帰還しました。

その後、本尊を返納して、新たに別堂を建て大鷲明神として祀りました。

これが武門の守りとして武士の参詣するところとなり、開運の神として信仰される様になりました。

同じ本尊を持つ下谷の長国寺や千住の勝専寺も共に賑わい、酉の日には市がたつようになりました。

明治元(1868)年には神仏判然令が布告され、それぞれの寺で大鷲明神は分離することになりました。

今では、商売繁盛を願うお祭りとなり、関東を中心に各地で酉の市が開かれています。

2024年の酉の市

酉の市が開かれるのは、11月の酉の日。

11月5日(火) : 一の酉

11月17日(日) : 二の酉

11月29日(金) : 三の酉

この様に2024年は3度、酉の市が開催されます。

12支の順で日が巡り、12日ごとに酉の日は訪れる為、11月1日から6日の間に一の酉がある年は、必ず三の酉まで訪れます。

三の酉まである年は火事が多い?

大鷲神社は、吉原遊廓の近くにあり、11月の酉の大祭には吉原の縁起にちなんだオカメの熊手が売られ、吉原の大門も四方を開けて手軽に入れる様になりました。

参詣の帰りに、男性が吉原に寄る事が多く、家で待つ女性としては、何とかして亭主を家に引き戻さねば。まして、3回もお酉さまがあったのではたまったものではありません。

三の酉のある時には『火事が多い』、『吉原遊廓に異変が起こる』という俗言を作って、男性の足を引き止めようとしたと考えられます。

実際に、三の酉の時に火事が増えたという記録はありません。

ちなみに吉原の大火が発生したのは明治44(1911)年の4月9日で、三の酉ではありません。

感想する季節ですので、用心する事に越したことはありませんが、迷信ですので安心して下さいね。

羊乃 愛癒 (ひつじの めい)

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