あがり症は克服できます
上がり症の克服に、焦りは禁物です。
治そうとすると、自分を変える必要があるので、時間も掛かり難しいのですが、
『緊張』から意識を離そうとする方が楽で、結果的にいつの間にか克服できているものなのです。
緊張の意識から離れ、お相手に伝わったという感動や面白さ、話した事に対する共感をされる嬉しさに意識が向け、上がる・上がらないを超えた感情『楽しい』『面白さ』に変わっていく事を味わってみましょう。
上がり症とは、どんな時に起こるの?
人は、いつもと同じ事をして、緊張する方はいません。
いつもとは違う事をしたり、慣れない事をするから、緊張するのです。
・大勢の人の前でスピーチをしなければならない
・面談で審査を受ける立場になる
等、『上手くこなさなければいけない』そんな焦りの気持ちから、上がり症を発症する方が多いのです。
緊張とは?
心や身体が張り詰めた状態である緊張には自律神経のバランスが関わってきます。
普段は交感神経と副交感神経が適度なバランスで働いていますが、不安を感じると交感神経が優位になり、脳が命を守るために緊急事態である事を全身に指令として送るので、体温を上げたり、逆に下げたり、汗をかいたり。。。そのため、顔が赤くなったり、手が震える等、身体の反応を引き起こします。
これは人が生きる為に持っている先天的なセキュリティ機能なのです。
身体の変化
例えば、熊と遭遇したとします。そのような場面で、いつものようにぼぉ~っとしていては命の危険性があるので、緊張感を持たせるために身体をその時の状態に備えて整えようと脳が指令を出すのですが、すぐに筋肉を動かせるように、心臓に今の倍の酸素を送ろうとします。そうすると結果的に脈拍が上がり、心拍数が上がったり体温が上がるので、『何だか心臓がバクバクする』と、身体の症状を自覚する事になります。倍の酸素を取り込もうとするので、過呼吸になる人もいます。
その時に、身体の表面から血を抜いて、もっと筋肉に血を送ろうとします。
そうすると、表面から血が引いていく為、顔が青ざめ、こわばり、青白い顔になります。
緊張すると手足も冷たくなるのは、それが原因です。
そして命の危険な状態の時に消化器を動かしている場合ではないので、消化機能が低下します。
胃が痛くなったり、お腹が緩くなったり等、身体の症状として現れるのも消化機能が低下するからです。
体液の分泌も低下するので、口がカラカラになり喉が渇いたりします。
唾液の分泌が少ない上に、顔の筋肉もこわばっていますから、話をしているのに口が上手く動かなくなったりするのです。
上がり症と緊張の違いは?
これらの症状が緊張ですが、上がり症とは、今までの経験やトラウマがフラッシュバックして、緊張時に起こる身体への変化が過剰に起こっている状態です。
好きな人に告白して断られたり、スピーチをして笑われたり、聞こえないと言われるなど失敗したと感じた経験など、ネガティブな感情から脳が過剰に防衛しようと指令を出して、引き起こしている体の症状です。
緊張は先天的な症状ですが、上がり症は後天的に出来た条件反射の症状。
そこに違いがあるのです。
上がり症になり易い方の傾向
・『~しなくてはいけない』
・『きちんと順番通りに正しくしたい』
・『責任感が大きい』
ちゃらんぽらんな人は上がり症にはなりません。
このような真面目で誠実で恥ずかしがり屋の方が上がり症になり易い傾向にあります。
多様性の世界に居る人は大丈夫ですが、画一性を持った世界に居ると、『男の子らしさってこうでなければ』、『周りと少しでも違うと変だと思われる』そんな過去の経験から『こうするのを辞めよう』と、自分を抑えた経験はありませんか?
上がり症を克服する為には
- 上がり症は治すのではなく、緊張している体の変化に向けていた意識を外す(他に向ける)
- 上手くやろうとするのではなく、想いだけ伝える事に集中する
- 楽しむ事に意識を向ける
上手くやろうと思うと、意識も身体もがちがちになってしまいます。
聞き手の皆様は上手くやってほしいとは思っていません。
それよりも、何を言いたいのだろう、この人の思いは何だろう。。。
そんな気持ちで、貴方の話を聞いています。
貴方は、思いを伝える事に集中する事で、気持ちは楽になります。
伝わる嬉しさ、楽しさの方に意識を向けて行きましょう。
それでも上がってしまう場合は、トラウマを癒す為に、トラウマと向き合う必要があります。
トラウマにご自身で、向き合い前向きに考えるようになれたら良いですね。
ご自身で向き合うのが難しい場合はライトヒプノで、一緒に解決致しましょう。。。
貴方が上がり症を克服できるよう祈っております。
そしてお力になれる様、努めて参ります。
羊乃 愛癒 (ひつじの めい)