
今回はA様の胎児期退行のお話です。
胎児の時の記憶は鮮明には残っていなくても、潜在意識には記憶として保管されています。
セラピストとして胎児期退行をクライアント様に行っていると、受精後3か月頃からのお話を聞く事が多いです。
胎児の成長過程では、妊娠10週目で胎児と呼ばれるようになり、手足の指がはっきりと分かれて見えてきます。瞼や耳が形成されるのもこの頃です。
13週から16週になると、大脳皮質を作る為に、生まれたての脳神経が脳の表面に移動していきます。
3カ月というと、この脳が作られる頃ですね。
A様の胎児期退行
A様の胎児期退行をしていくと、幼児の頃の記憶の中へと潜っていきます。
段々と羊水の水温が下がっていく感覚があり、寒くて手足が冷たく、悲しい気持ちになっていきます。
壁から強い衝撃も感じます。
A様には生まれる前に姉と兄が居ました。
姉は生まれてすぐに亡くなり、兄は生まれて1歳半の頃に用水路で亡くなりました。
姉は最初の奥さんの子供で、跡継ぎの為に男の子を祖父母から望まれましたが女の子であった事や生まれてすぐに亡くなった事で、祖父母からは病院からは戻るなと言われ、追い出されたのだそうです。
まもなく、お見合いで A様の母と結婚をし、無事に男の子を生みましたが、1歳半の頃、母親が洗濯物を干している時に姿を消し、親戚の占い師にどこにいるのか相談すると、草があって水があるところにいるとの情報。
家の前に大きな用水路が流れていた為、まさかと思い、そこを探すと用水路に落ちて流され、2キロほど先の下流で生い茂った水草に引っかかっていたそうです。
子供を亡くしたショックと、姉の事もあり期待されていた分、責任を感じたA様の母親は自殺を試みたそうです。
A様が胎児期退行で感じたのはこの頃の様子です。
おなかの中の妊娠3か月のA様に『一緒に死のう』と言い、母が川に入って行きます。
お腹を叩いて赤ちゃんを堕胎しようともします。
それが、冷たさや振動、悲しい気持ちとして伝わってきていたのですね。
段々と、月日を重ねていくと、お母様の悲しみも罪悪感は消えずとも、少しずつ新しい命への希望に変わっていくのを感じたそうです。
壮絶な胎児期をお持ちのA様でしたので、生まれた後の周りの喜ぶ姿や愛にあふれる実感を強く感じていただきました。
胎児期は感情がダイレクトに伝わってくる分、その時期がトラウマを作り出している方も多くいらっしゃいます。
今、あなたが進めない原因が胎児期にあるならば、その原因を癒し、素敵な未来を引き寄せられたら良いですね✨
羊乃 愛癒 (ひつじの めい)